サポート詐欺に電話してしまったら?連絡後の対処や解決方法について

サポート詐欺に電話してしまったら?連絡後の対処や解決方法について

近年、国内で被害が急増している「サポート詐欺」が問題となっています。

Webサイトを閲覧している時に「ウイルスに感染しました」などといった警告画面が突然表示されて、驚いた経験はありませんか?不安になって連絡してしまうと、サポート料金をだまし取られる被害にあってしまう可能性があるのです。

この記事では、サポート詐欺の手口と、電話してしまった際の対処や解決方法についてご紹介します。

サポート詐欺とは

サポート詐欺とは、インターネット関連のサポート窓口を装って金銭をだまし取る犯罪です。Webサイトの閲覧中に「ウイルスに感染しました」などの警告画面を表示することで不安をあおり、虚偽のサポート窓口へ電話をかけさせて金銭を要求するのが特徴です。

また、警告画面の表示はすべて虚偽であり、有料サポート契約やセキュリティソフトを購入させる目的を持った悪質な手口です。

サポート詐欺の流れ

サポート詐欺は5つの仕組みを用いた手口になっています。

①Webサイトに悪意のある広告を表示する

サポート詐欺では主に、Webサイトに表示される広告を利用します。

「悪意のある広告」を掲載するように仕掛けており、Webサイトを訪れた人がクリックするのを狙っています。Webサイト側で悪質広告対策をしていても表示させるため、安全なWebサイトであっても悪意のある広告が表示されてしまう危険性があります。

②ブラウザに警告画面を表示する

Webサイトで悪意のある広告をクリックすると、セキュリティ関連の警告画面と電話番号を表示します。「コンピューターウイルス」といった強い危機感を覚える言葉を使うことで、表示されているサポートへ連絡を誘導させます。警告画面の内容には次のようなものがあります。

  • ウイルスに感染しました
  • マルウェアに感染しています
  • 個人情報が漏洩しています
  • このPCはセキュリティ上の理由でブロックされています

 

③遠隔操作ツールをインストールさせる

警告画面に表示されたサポート窓口に電話をかけると、担当者を騙る人物に繋がります。

担当者は「パソコンの状態を調査する必要がある」などと説明し、こちらのパソコンを遠隔操作する「リモートデスクトップソフト」をインストールするように要求してきます。担当者は、カタコトの日本語を話す人物であるケースが報告されています。

④パソコンが危険な状態であると脅す

担当者は調査と称し、こちらのパソコン上でコマンドラインを実行します。

調査の結果「複数のウイルスに感染している」といった説明をすることで不安をさらにあおります。しかし、これらの説明はすべて虚偽のものであり、実際にはコンピューターウイルスに感染しているといった事実はありません。

⑤有料サポートサービスを契約させる

調査で判明した問題を解決するために、担当者は有料サポート契約を結ぶように要求してきます。契約に応じると「クレジットカード」で支払いを要求し、クレジットカードを所持していない場合は「電子マネー」での支払いを要求します。

サポート詐欺に電話してしまった時の対処や解決方法

では、実際にサポート詐欺に連絡してしまった場合、どのようにすれば良いのでしょうか。

①電話を切る

もし、電話をかけてしまった場合はすぐに通話を切ってください。相手の指示には一切従わず、落ち着いて電話を切ってしまえば問題なく、お金をだまし取られる心配はありません。

②遠隔操作ツールをアンインストールする

もし、相手の指示で遠隔操作ツールをインストールしてしまった場合、ソフトのアンインストールをしてください。アンインストールをすれば第三者が操作することはできなくなります。念のため、セキュリティ対策ソフトでPC内の脅威をチェックしておきましょう。

③有料サポート契約をしない

有料サポート契約を結んだり、セキュリティソフトの購入はしないでください。もし支払ってしまった場合、クレジットカード会社に相談、プリペイド型電子マネーを相手より早くチャージする、という方法で対処ができます。

④消費生活センターに問い合わせる

万が一、お金を払ってしまったという場合は、消費生活センターに問い合わせてください。全国の消費生活センター等では、サポート詐欺による相談を「情報セキュリティ安心相談窓口」で受け付けています。

最後に

2022年、サポート詐欺による被害は過去最悪の規模にまで拡大しています。電子マネーや高齢者の被害が目立っており、国民生活センターは各所と連携して消費者へ注意喚起を行うなど深刻です。詐欺被害にあわないために、正しい知識を持ってインターネットを使用しましょう。