「メタバース」という言葉を聞いて、大まかな意味を知っている人も増えてきていると思いますが、まだまだ「何それ?」という方も少なくないでしょう。
そこで今回は、メタバース 意味とメタバースが普及した先に考えないといけないリスクについてまとめていきたいと思います。そもそもメタバースとは何なのか、実際にメタバースが普及することで、私たちはどのようなメリットがあり、さらにはどんなことに気をつけないといけないのか見ていきましょう。
メタバース 意味を分かりやすく解説
メタバースとは、英語で「超」を意味するmeta(メタ)と、「宇宙」を意味する universe(ユニバース)を組み合わせた造語で、インターネット上の3次元の仮想空間のことを意味します。
2003年にリンデンラボ社が提供を開始した「Second Life」がメタバースの先駆けと言われています。
「Second Life」が提供しているメタバースの例を挙げると、現実世界とは違う仮想世界で、アバター(自分の分身のキャラクター)を使ったユーザー同士の交流や、メタバース内で展開している企業のサービスを受けることができます。
メタバースが使えるデバイスは、PC 、スマートフォン、専用デバイスの3種類です。
メタバースの4つの活用例
ここ最近では、メタバースに注目が集まっており色々なメタバースサービスが増えています。具体的に、メタバースにはどのような活用例があるのかを紹介していきます。
活用例①:ゲーム
一番イメージしやすいのは、任天堂の「あつまれどうぶつの森」です。ゲームの中で自分の家や部屋など好きな空間を作り、好きな洋服などのアイテムを買うことができ、実在する友人ともキャラクターを通じて交流することができますよね。この「あつ森」は、広い意味ではメタバースの世界と言えます。これは一例ですが、メタバースの世界ではよりリアルに近い様々なゲームを楽しめることができます。
活用例②:ビジネス
リモートワークが浸透している中で、実際のオフィスではなく「バーチャルオフィス」に出勤をするという未来が来るかもしれません。メタバース内でコミュニケーションを取ることができるので、実際には離れている同僚達とも、まるで一緒に働いているような感覚で仕事ができます。
元FacebookのMetaやMicrosoftもバーチャルオフィスの参入を発表しています。今後バーチャルオフィスを利用する会社が増えていくことが予想されます。
活用例③:イベント
メタバース内で行うバーチャルイベントは、オンラインイベントに比べて圧倒的に臨場感を感じることができるのが特徴です。例えば、音楽ライブや講演会などのイベントが、距離的な制約を受けないオンラインのメリットを活かしながら、メタバースの技術により実際にその場にいるかのような体験ができてしまうのです
活用例④:ショップ
メタバースの仮想空間の中に実際にお買い物ができる「バーチャルショップ」があるサービスもあります。アバターが実際に動き回り商品を吟味しながら、メタバース内の店舗でリアル店舗と同じように、メタバース内で使える通貨を使ってお買い物ができるのです。これはメタバース内で新たな経済活動が生まれるため、とても注目が集まっています。
メタバースを利用する上で考えられるリスクは?
メタバースが普及することで得られるメリットはたくさんあるように感じます。それでは、メタバースを利用する上で気を付けないといけない「リスク」についてはどんなことがあるのでしょうか。
【セキュリティの観点】ウイルス対策ソフトは必須!?
メタバースはオンライン上で行われるサービスです。そのため、インターネットを使う上でのウイルス対策はしっかりと行う必要があります。
また、スマートフォンに対応するメタバースを利用するケースも普及することを見据えて、やはりPCだけではなくスマートフォンにもウイルス対策ソフトの導入を検討する必要があります。
【プライバシーの観点】メタバース空間ならではの詐欺や犯罪に注意!
メタバースは、自分ではなく自分の分身である「アバター」が活動する仮想区間です。そのため、アバターを模倣され、なりすましをされる危険性があります。また、アカウントの乗っ取りや、盗聴・盗撮、ハラスメントなどにも注意が必要です。
さらには、アバター同士のコミュニケーションを通じて詐欺に遭い、メタバースで提供されているマーケットプレイスで不当に支払いを行ってしまうなんていうことも考えられます。
現実世界とはまた違ったと手口の詐欺や犯罪なども考えられるので、十分にそれらのリスク対策をしていく必要があります。
最後に
メタバース 意味や活用例について、また今後考えられるリスクなどについてお伝えしてきました。サイバーセキュリティを考える「JAPANSecuritySummit 2022」では、『新たなデジタル生活空間「メタバース」のプライバシーとセキュリティ』と題して、講演が予定されているほど注目が集まっています。今後益々メタバースの普及とそれに伴うセキュリティ対策が必要な時代になることが予想されます。まず最初にできる一歩として、まだウィルス対策ソフトを導入していない人は、この機会に検討してみてはいかがでしょうか。